ワークラボの日常

研修会「障害者権利条約の総括所見を受けて私たちは何ができるのか!?」に参加しました

高松圏域自立支援協議会相談支援部会主催の研修会に参加しました。講師はバリバラでご意見番としてもご活躍されている西宮市社会福祉協議会アドバイザーの玉木幸則氏でした。

国内法を整えたうえで権利条約を批准したこと、総括所見としていろいろと指摘されたことはもちろん知っています。でも、細かく理解できているかというと自信はないので、しっかり学ばなければと思って参加しました。特に、関心の強い障害者雇用についても隔離政策だと批判されていたはずなので、どう受け止めたらよいのか聞きたいというのが動機でした。残念ながら講演の中では、そのあたりにはあまり触れられていなかったけれど、懇親会でお聞きできたので良かったです。

講演では、自己紹介からソーシャルワーカーの役割、権利条約批准前後の国の動き、国連障害者権利委員会からの勧告の内容と読み取り方が紹介されました。テレビで見たままのしゃべりで、面白おかしいのに、ポンポンと舌鋒鋭く切り込んでいくので、すごい職人業だと思いながら聞きました。

総括所見の勧告とそれに対する日本政府の反論が一番の話題と感じました。勧告では理想的な社会にするために、障害があっても一般的な教育に参加できるようにするべきといっているのに対し、文部科学省は、現在の制度の説明に終始したというのを聞いて、だいぶがっかりした気分になりました。すぐに理想的な状態にはできないにしても、どのように変えていくことができるか、考えていけばいいのになと思います。

その一方で、グループワークや質疑応答の場面では、国連が求めることをそのまま実現したら大変なことになるという不安の声も多かったです。これから時間をかけて議論し、社会が受け入れられる方法で少しずつ変わっていくのだろうと思いました。