面接会の準備③履歴書・職務経歴書の作成
高松ハローワーク主催の就職面接会に向けて、ワークラボでも準備をしています。作業を少なめにして、就職会準備の個別支援を行っています。内容は以下のようなことです。
〇自己理解
〇障害・病気の説明方法と配慮の依頼(ナビゲーションブック)
〇履歴書・職務経歴書の作成
〇会社分析
〇面接練習
障害者就職面接会は、障害者側にとって、気軽に複数の会社に面接してもらうチャンスとなります。これを裏返すと、会社にとっては、あまり望む対象者像と一致しない人もくるということになります。そのため、一次面接というより本面接前のスクリーニングのような扱いをしている会社もあります。さらりと話を聞く中で求める社員像と照らして、しっかり面接を受けてほしい人だけ改めて面接の案内をするということです。なにしろ、たった2時間しかありませんから。
このようなことから、しっかり履歴書や職務経歴書を提出して、気合を入れて自分を売り込むという形にはならないこともよくあると感じています。もちろん、その場で決着つけるつもりで来ている会社もありますし、内容的に人が集まりにくい求人の場合は、たっぷり時間を取って話込んでいたりします。いずれにしてもそのすぐ後にはしっかりした面接が予定されるので、この機会に応募書類を固めておくのは大事です。
一般的に、履歴書は基本情報、職務経歴書は売り込める長所を伝える書類とされています。このため、履歴書は誤記入などミスをしないことでマイナスを減らし、職務経歴書でしっかりアピールするなどと言われます。もちろん、障害者雇用であっても基本的にその方向で作るとよいと思います。
ただ、実績を売込むというのは、なかなかそぐわない人も多いです。身体障害がある中で働き続ける人などは別ですが、指示された作業を一生懸命にやっていましたという人や、発病前は頑張っていましたという場合には、あまり意味を持たなかったりします。このため、職務経歴書はなしで、履歴書と面接時の印象や内容(と、場合によって支援者の情報)で採否(または実習実施の可否)が判断されていたりします。
このことから、私は、アピールに使える履歴書にしていくことが重要と考えています。1つは、自分から上手に説明できる人はなかなかいないこと。もう1つは、面接官が、聞くべき基本的なことを聞いたうえで、さらに本人の情報を引き出したいと思うときには、履歴書に書かれた内容を質問して詳しく聞こうとするものだからです。そこに、「おっ」と思うような話題を提供することを目指しています。過去の職歴の中に、「へー、そんなことしてたんだ」とか「ほう、そんなこと考えるのか」という内容を盛り込めないか、一緒に頭をひねっています。ついでにいうと、ワークラボで行う作業は、そんなふうに面白がってもらえる作業を選ぶよう心がけています。例えば、点字とか3Dプリンタとか。今後はロボットやプログラムを取り入れようとしています。
実は、今回の面接会は、まだまだ準備不足のまま参加する人もいるので、就職につながりにくいかなと考えています。その場合でも、これらの書類を作っているうちに、改めて課題や成長の度合いを話題にできるので、とてもいい機会になっています。そのうえで、何をPR材料にするか、日常でどのようなことを努力するかも話が進んでいます。会社や社会の視点を意識できるというのが、とてもいいですね。